2000年代

近年、多チャンネル時代を迎える中で、海外の映画監督の評価もあり、日本独自の映像表現が見直されるようになった。特に、ジャパニーズホラーとも呼ばれるホラー映画が海外でも脚光を浴び、呪怨などがハリウッドでもリメイクされるようになる。同時に、低迷する日本映画を支える動きが起こりつつある。その成果があったのか、2006年は21年ぶりに邦画の興業収入が洋画の興業収入を上回った(日本映画製作者連盟)。だがこれも、洋画の興業収入の低迷によるという一面がある。

また、テレビ局が出資した映画のCMを自局で大量に流し、情報番組などで煽っているという裏があり、それに比例し、テレビ局の口出しが増え、映画の自主性が薄れているとされる[2]。もっとも、これらの傾向は低迷していた80年代以来続いていた事であり、そういったメディア展開は必ずしも興行収入増加を約束するものではないという見方もある。

また、タレントや流行の単発芸人など話題性によるその場的な利用についても、特に日本は欧米と違い、タレントがCMからお笑い、ドラマや映画まで出演しているため出演者の個性が脳裏に焼きついて“映画”として見られないという声もある。

放送法でテレビ局は番組以外の商品は、宣伝が自由に出来るので制作してはならないという決まりがあるが、将来自局で流す映画のコマーシャルは放送法に違反しないため問題はないので、上記で挙げた過剰な宣伝はモラルの問題とされる[2]

確かに、以前より日本映画が盛り上がってきているのは事実ではある。日本映画の制作本数は増加しており、2006年の公開作品総数は821本(1955年以降で最高)、スクリーン数は3062(対前年比136増。3000を超えたのは1970年以来)、入場者数は計1億6427万人余であった(日本映画製作者連盟)。しかし同時に公開の目処の立たない長篇映画どころか、DVD化もされない作品も多く、そう云った作品は年間100本以上とも、3本に1本とも云われており、それらは「不良債権映画」とも云われている。